レポート

2021/10/15

放課後かまくらっこ玉縄⑬~次は絶対に勝つからの巻~

こんにちは!

今回ブログを書くのは、明治学院大学4年のだいきです!

一週間ぶりに玉縄に遊びに行ったのでその時の思い出に残ったエピソードを紹介しようと思います!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
鎌倉てらこやでは、鎌倉市内の学童保育(公設公営/公設民営/NPO)や、
放課後かまくらっ子(鎌倉版放課後子どもプラン)へ、
大学生ボランティアの派遣を行っています。

子どもたちの日常の放課後に、
大学生のお兄さん・お姉さんが定期的に遊びに行くことで、
元気がありあまっている子どもたちや、
何をしていいかわからずにぼんやりしている子どもたちと、
最高に楽しい放課後の時間を過ごせるように活動を行っています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

遊んで遊んで遊びまくって疲れた17:30頃、久しぶりに見かけた男の子がいました。

コロナ前、その子とはよく将棋やオセロなどのボードゲームで遊んでいました。

真剣勝負がしたいその子はいつも始める前に

「本気でやってね!」

というのでした。

その言葉通り、ぼくは全く手加減をせずにゲームをしていました。

もちろん、ぼくの圧勝。

しかし、ボロ負けしたその子はメラメラと闘志を燃やし

「次は絶対勝つから!」

と言って家に帰っていくのでした。

そんな「次」の約束をしてから約一年。

やっとその子に会うことができました!

肩をポンポンと叩くとニコニコして、

「やる?」

と言ってくれました。

何をやるのか確認もせずに二人は将棋盤を取り出し、駒を並べ始めました。

その子は「次」の約束を覚えてくれていたのでした。

駒を並べ終わり、いざ対局!

一年前の策も戦法も何も分かっていなかった彼とは打って変わり、
王を囲い飛車角両方で攻撃してくるのです。

ぼくが小さいとき本で見たような攻めと守り。

そんな攻めと守りに悪戦苦闘しました。

本気でやっているはずなのに、全然勝機が見いだせない……。

そうもがいている間に、ぼくの王はどこにも動けなくなりました。

完敗でした。

参りましたと顔を上げた時にその子が小さくガッツポーズをしたのがとても印象的でした。

ぼくは4年間、玉縄に通ってきましたが本気でやって負けたのはこれが初めてでした。

駒を片づけてから帰るギリギリまで、たくさん話をしました。

ぼくに将棋で勝ちたくて会館の子とたくさん将棋をしたこと。

本を読んで戦術の勉強をしたこと。

お正月におじいちゃんとお父さんと将棋の特訓をしたこと。

そんな話をしているその子はどこか大きくなったように感じました。

本気で子どもたちと遊ぶこと。それは、手加減をせずにやるということではなく、
その子に向き合って何をしたいのか
どういう想いで一緒に遊んでいるのか考えながら関わることだと思っています。

そんな関わり方を続けてきたことで、
この子の中で本気になれる何かを見つけることに繋がったのではないかと思います。

将棋でもオセロでも、もっとくだらない何かでも
本気でやって達成感を得られたという経験はその子の自信になる。

そうぼくは彼の小さなガッツポーズを見て感じました。

今まで自分のやってきたことが
少しでも子どもたちのためになっていると思えてとても嬉しかったです!

帰り際、どうしても勝ちたいぼくは、

「29日はいる?」

と聞くと、

「いるよ!」

と言ってくれたので絶対に強くなってリベンジすることを伝え帰ってきました。

「『次』は絶対に俺が勝つから!!」