レポート

2021/07/26

【鎌倉てらこや特別コラム】コロナ禍奮闘記①「シン夏(しんか)」

暑いどころではありませんね。
とてもとても暑い日が続いていますが、お変わりありませんでしょうか?
これを読みながらも水分採ってくださいね。

皆様こんにちは。鎌倉てらこや3年、広報部の川野碧です。
今回は広報部として登場です。(^^)v よろしくお願いします。

さて、今回のこの内容についてですが、
タイトルからもわかるように、いつもと少し違いますね。

依然ウイルス蔓延がとどまることを知らない時の中で
いくつもの移りゆく町並みを眺めている日々が続きます。

その影響はもちろん私たち鎌倉てらこやにも及んでいます。

昨年の2月末の活動停止に始まり今日まで、自粛しては再開し、
また自粛を繰り返すこと早くも1年半。

しかしながら

”コロナ禍で何も出来ない”と、
私たちはただ事態の収束を指を咥えて待っていた訳ではありません。

”コロナ禍で何が出来る”

子どもたちに何をどうやれば届けられるか、
コロナ禍以前と同じ、ないしはそれ以上に
頭を悩ませてきた人たちがたくさんいました。

今回からは、ここにそのような大人や学生の葛藤や
今日までの心境をお伝えすることで、
こんな感じで活動に向き合っているということを少しでも発信できればと思い、
この記事を更新することにしました。

長くなり申し訳ございません。
第一回は鎌倉てらこや事務局長の小木曽駿です。どうぞご覧ください。

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瑞々しい新緑の青さを、ポカポカと暖かな陽気を、
これほどまでに恨めしく思ったことはない。

鎌倉市に適用されていた「まん延防止等重点措置」が5月末まで延長され、
鎌倉てらこやでも、同期間の対面活動中止を余儀なくされている。

子どもたちと野山を駆けずり回り、思いっきり遊び尽くしていたはずだったのにと、
つい思わざるを得ないほど、GWの陽光は残酷に照り付けていた。

対面での活動ができないからといって、手をこまねいていたわけではない。
各種事業のオンライン化も軌道に乗りつつある。

オンライン開始当初は、直接子どもたちと会えない活動に、
自信が持てずにいたことも事実だ。
しかし、昨年度来の試行錯誤を経て、内容や人数によって、
プログラムや声掛けを工夫していくことにより、
オンラインであっても「てらこやらしい活動だ」という実感を持てるようになっている。

リモートワークへの切り替えに四苦八苦する大人たちを尻目に、
子どもたちは、この非日常へと、いち早く適応し始めているように見える。

オンラインの楽しみ方をいち早く会得し、
非日常であったオンラインイベントが、
もはや日常になっているようだ。
今を生きる子どもたちの強かさに、私たち大人は学ぶべきだ。

しかし、新型コロナウイルスが猛威を奮い始めてから1年以上が経過しながらも、
いまだ感染の収束が見通せない現状に、
私自身の胸の内にも、不安や焦りや苛立ちが綯い交ぜとなって渦巻いている。

例年であれば、夏の合宿事業に向けて、準備し始める頃合いだ。
どれだけ計画を進めても、感染状況によっては
活動中止・縮小へと追い込まれるかもしれない。
それでも、多くの子どもたちとの再会を願い、歯を食いしばって前を向き、
今私たちにできることを粛々と行い続けるしかない。

コロナ禍の喧噪に目もくれず、木々は花を咲かせ、新しい葉を芽吹かせる。
同じように子どもたちも、
大人たちの姿を見つめながら、自然と成長していく。

だからこそ、子どもたちにできる数少ない、
先に生を受けた大人の役割として、
不安や諦めに飲み込まれる姿ではなく、無責任な楽観論を振りかざす姿でもない、
どのような状況であっても、できることを探しながら進んでゆく、
希望の道標を掲げる姿を示し続けていきたい。

鎌倉てらこや事務局長
小木曽 駿
(「鎌倉朝日」6月号掲載)