レポート

2022/01/08

とびだせてらこや⑨「子どもたちとやりたいこと」

こんにちは、しょーたです!
今回のとびてらは、少し考えさせられる日でした。

この日は、1年ぶりくらいに活動であった男の子たち
(Kくん、Dくん、Aくん)、たまに来てくれる男の子(Yくん)、
最近来てくれるようになった男の子(kくん)、
5人と僕たちとゆーさくの7人でドッジボールをしました。🥎

ドッジボールが好きなKくん、Dくん、Aくん、Yくんたちに、
kくんが混ざる形で始まり、本気の学生とガチのドッジボールを繰り広げ、
1回戦が終わりました。
ドッジボールが好きな男の子たちは「次々!もう一回やろう!」という感じでしたが、
kくんが、「次は宝さがしね!」と言い出しました。
僕も子どもたちも含め、突然のkくんの発言に一瞬キョトンとなってしまいました。
そこから、ドッジボールをしたい男の子たちと宝探しをしたい男の子のケンカが始まりました。

kくん「宝探しやるのはね、前から決まってたんだよ」
男の子たち「そんなの聞いてないし、突然言われてもまだドッジボールしたい!」
kくん「今やったからもう宝探しでいいじゃん」
男の子たち「そんな自分勝手なこというなよ!」

kくんの言い分に対する男の子たちの言い分は、
その通りで僕もゆーさくもドッジボールをしたいのが本音でした。
けど、最近来てくれたばかりのkくんがここまでやりたいことをぶつけているってことは、
相当やりたいことだし、このケンカを僕たちが遮ってしまうのは違う。

けれど1年生のkくんの相手は中学年の男の子たち。
さすがに怖いだろうなと思い、僕はお互いの想いが伝わるように、
ボソッと言った一言を拾って伝えたり、
脱線してしまいそうな時に話を戻したりとケンカの手伝い?(聞いたことないけど💦)をしました。

お互い意見をぶつけていく中で、最初はkくんの意見を真っ向から否定していた男の子たちが、
途中からkくんの言葉に耳を傾け始め、
「ドッジボールを〇回やったら、宝探しをしたらいいじゃん」とか
「時間で分けたらいいじゃん」とkくんに両方ができるような提案をして、

初めは「もう今すぐにでも宝探しをしたい!!」って感じのkくんも泣きながらも自分の意見を伝えつつ、
男の子たちの意見を聞いて、「時間で区切ってやろう」ということになりました。
ただ全員の中ですっきりと終えた感触はなかったと感じました。

ケンカが収まった時はホッとしましたが、
後々ゆーさくと「なんか難しかったね」って話しました。
何が難しかったって、このケンカに学校の先生や、
大人の人が立ち会っていたら、
きっとkくんの突然の意見はドッジボールに飲み込まれてしまうことの方が多いと思います。

ましてやケンカ中に泣いてしまったら、
落ち着くためにケンカを中断させてしまうことは僕たち学生の中でも選選択肢として持っているはず。

けれど僕たち学生がやりたいことは、
一人の意見を否定することでも、
一人の意見を叶えるために味方についてあげることでもなく、
その時子どもたちが何を考えているのか、
この子は何でそう言っているのか、といったことにアンテナを張り続け、
そこに向かって子どもたちと一緒に楽しむことだと思っています。
あの時kくんはケンカ中に泣いてしまったけど、

それでも自分のやりたいことを伝え続けていました。
それを泣いてしまったからといって中断してしまったら、
kくんがここまで伝えてきた想いはなかったことになってしまうだろうし、
お互いにモヤモヤしたまま、
すれ違ったまま終わってしまうと思います。
学生がいろんな意見を言って早くケンカを終わらすこともできるけど、

それも子どもたちの想いがなくなってしまう。
頑張って伝えているからこそ最後まで伝えきって欲しいし、
男の子たちともぶつかりまくってほしい。

やりたいことがぶつかるのは良くあることだけど、
大体は時間で区切ろうって学生か子どもから意見が出て円満に進むことがおおい。

この日みたいにケンカになるほどぶつかってしまった時こそ、
なおさら僕たち学生がいる意味があるんだと思います。
まだあの時どうしたらよかったのか考えることがありますが、
また同じようなことがあったらその時の子どもたちと一緒に考えて、
ぶつかって、みんなで活動を作りたいです。